シナモンと肝臓への影響
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シナモンと肝臓の関係
シナモンの摂取による肝臓への影響が話題になっているようです。
シナモンには、様々な健康効果や美容効果があり、
簡単に取り入れられることから、最近では人気の健康成分となっています。
そんなシナモンが肝臓に悪い?
これは、健康食品として人気が出てきたことが原因で起こった問題といえます。
なぜなら、シナモンは元々香辛料として利用され、
健康食品として摂取するものではありませんでした。
それが、シナモンの様々な健康効果や美容効果が注目され、
長期的に摂取する人や、体に良いと思い過剰に摂取する人などが増えたからです。
当初は、シナモンの効果ばかりが注目され、
シナモンの過剰摂取や長期的な摂取による安全性のデータが不十分でした。
その部分に関して、BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)が調査したり、
日本では、東京都が平成18年度の東京都食品安全評価委員会で、
シナモンについて調査をし、情報を提供していくという発表をしています。
特に問題視されていたのは、シナモンに含まれる「クマリン」という成分でした。
シナモンとクマリン
シナモンには、様々な成分が含まれていますが、
中でも、クマリンという成分が肝臓に良くないとされています。
ちなみに、クマリンとは、ファイトケミカルの一種で、
ポリフェノールに分類される香り成分です。
主に香料の原料として、化粧品やアロマオイル、
香水に使われたり、他にも抗血栓薬などの医薬品にも使われています。
クマリン自体には、抗菌作用、血液をサラサラ効果、
記憶力の向上、集中力アップ、アルツハイマーの予防・改善、
更年期障害の改善、不妊を解消、生活習慣病の予防などの効果・効能があります。
しかし、このクマリンを過剰摂取すると、肝臓障害を引き起こす可能性があります。
BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)の調査では、
「クマリンは肝臓を害する可能性があり、動物試験では高用量でがんを誘発する。」
というよいうな、ちょっと怖い内容が報告されているようです。
また、クマリンに対する感受性の高い人では、
比較的少量でも治癒可能な肝臓障害を引き起こす場合があるとされています。
そのため、クマリンの摂取について気をつけなければいけません。
シナモンとクマリンの含有量
シナモンに含まれているクマリンの関係でみてみると、
摂取するシナモンの種類によって注意が必要になります。
クマリンの関係でいえば、スリランカ産のセイロンシナモンと
カシアと呼ばれる中国やベトナム産のシナモンに大きく違いがあります。
セイロンシナモンはクマリン含有量が少ないのに比べ、
中国産カシアはセイロンシナモンの41倍、
ベトナム産カシアは、セイロンシナモンの385倍もクマリンが含有されています。
そのため、クマリンの含有量が気になる方は、
カシアではなく、必ずクマリン濃度の低いセイロンシナモンを選びましょう。
シナモンとクマリンの摂取量
では、どれくらいの摂取量であればクマリンの影響を受けないのでしょうか?
BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)では、
クマリンの耐容一日摂取量(TDI)を 0.1mg/kg/day と設定しました。
つまり、体重が50sの人なら1日のクマリンの耐容摂取量は50.rです。
クマリンの一日摂取量(mg/day) の例をあげると、セイロンシナモンでは 0.0027mg、
カシアでは 0.65mg、特にベトナム産カシアでは 1.09mgほどになります。
(1 日摂取量 0.2g/day を基に試算)
シナモンに換算すると一日許容量(g/day) は、セイロンシナモンでは 364.58gまで、
カシアでは1.53gまで、ベトナム産カシアでは0.92gまでになります。
(成人で体重 50kgのクマリン耐容一日摂取量 5.0mg/day を基に試算 )
この数値に限らず、シナモンの過剰摂取は肝臓に良くないので気をつけましょう。
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